特別講座『ハリー・ポッターを原書で読む』の受講生募集

リープエンジンでは、特別講座『ハリー・ポッターを原書で読む』の受講生を募集します。

講座名

『ハリー・ポッターを原書で読む』–名の恐怖に対する防衛術

対象

  • 年齢を問わず『ハリー・ポッター』シリーズが大好きな方(原作でも映画でも可)
  • 『ハリー・ポッター』を通じて、英語を楽しく学びたいとお考えの方

受講目安として、最低英検準2級程度が望ましいですが、『ハリー・ポッター』が好きで情熱を傾けられるのであれば、現在の学力を問いません。

日時

以下の2コースのうち、どちらかを選択してください。

水曜日コース(締切ました)

時間帯:19:30~21:00
2020年3月11,18,25日、4月1,8,15,22,29日、5月6,13,20,27日(全12回)
※やむを得ず欠席される場合には、動画でサポートしますので申し出てください。

土曜日コース

時間帯:16:30~18:00
2020年3月7,14,21,28日、4月4,11,18,25,日、5月9,16,23,30日(全12回)
※やむを得ず欠席される場合には、動画でサポートしますので申し出てください。

定員

8名(定員になり次第、募集を停止します)

受講料

59,400円(税/教材費込)

講座内容

本講座では、J. K. Rowling著、Harry Potter and the Philosopher’s StoneのChapter 7 ”The Sorting Hat”の全文を、3か月で理解・暗唱します。

第7章で描かれるのは、次のような場面です。

新入生たちが初めてホグワーツ城の扉をくぐり、全校生徒の前で4つの寮に組み分けされ、スネイプ教授が初めて登場し、そして寮の部屋でハリーが将来を暗示する不吉な夢を見る、そんな場面です。

Harry Potter and the Philosopher’s Stoneの原書は、参加者のみなさん全員に一冊ずつお渡しします。

第7章は4473語で構成されており、この第7章を全文暗唱することで、日本最高峰の大学入試問題に対しても、量的・レベル的に慣れていただくことが、この講座の裏の目的でもあります(ちなみに、入試問題の総語数:東京大学約4600語、京都大学約1200語、早稲田・慶應約1500~3000語)。

授業は次のように進みます。

  1. 文法の解説
  2. 単語テスト
  3. 文法の解説
  4. 暗唱ロールプレイ
  5. 映画の該当シーンの鑑賞

まず、文法の解説は、毎回、講師が自作したプリントを配布して行います。文法の内容は、中学レベルの「文型」から、高校レベルの「SVの発見」、さらに高校レベルを超える「結果構文」に至るまで、多岐に渡ります。とはいえ、実際の参加者の方々の実力や目標に合わせて、レベルは適宜調整させていただきます。また、イギリス英語とアメリカ英語の違いについても、お話しいたします。

次に、単語テストについてご説明いたします。初回の授業で、覚えるべき単語を記載した冊子をお配りしますが、この冊子は、第7章に複数回登場する単語や熟語を、よく出る英検の級別に分類したオリジナルの単語冊子となります。こちらを出題範囲として毎回小テストを行い、周囲の人同士で、緊張感を持って丸つけをしていただきます。

また、暗唱ロールプレイについてですが、講師訳による英語順の日本語訳プリントを事前に配布しますので、そちらを毎週、授業までに暗唱してきていただきます。分量は、原書でおよそ毎回1ページ分です。暗唱のコツも、授業でお伝えいたします。

そして授業では、私を含む参加者全員で、一文ずつ交代で、なるべくキャラクターになりきりながら、暗唱を披露してゆきます(慣れるまでは、プリントを持ったままでも大丈夫です)。なお、文法の解説では、当日の暗唱分を解説いたしますので、文法解説の後に暗唱ロールプレイをすることで、勉強した文法内容をすぐに復習することができます。恥ずかしさや高揚感を伴いながらロールプレイで発話される英文たちは、きっと参加者の方々の心の中に長きにわたって刻まれることと思います。

担当講師からのメッセージ

局部超銀河団、
おとめ座銀河団、
局部銀河群、
銀河系(天の川銀河)、
オリオン腕、
太陽系、
第3惑星、
マグル界
あなた様

 親愛なるあなた様

 この度、「名の恐怖に対する防衛術」の受講をご検討いただきまして、誠にありがとうございます。使用する教材や注意事項のリストを同封いたします。
 本講座は、三月の頭に始まり、五月の最終週に終わります。授業開始日の開始時間必着で、電話回線か電子郵便にてのお問い合わせをお待ちしております。

敬具

「名の恐怖に対する防衛術」担当講師

使用する教材や注意事項のリスト

服装
自由ですが、ローブ、三角帽、安全手袋、マントの着用も可能です。

教材
すべて教材費に含まれていますので、準備の必要はありません。
  J. K. Rowling著、Harry Potter and the Philosopher’s Stone(初回に配布)
  講師作成の単語冊子(初回に配布)
  講師作成の英語順和訳プリント(毎回配布)
  講師作成の文法プリント(毎回配布)

その他学用品
  『ハリー・ポッター』シリーズに対する愛(原作でも映画でも可)
  英語に関する向上心
  高い知性を磨いてくれる環境を求める心
  筆記用具(マグル界のもので可)

 あなた様には、最初の授業でどこの寮に所属しているのか、教えていただきます。
 また、情報端末型携帯電話を持ってきてもよいですが、授業中には鳴かないようにしつけておいてください。

さて、パロディはこれくらいにいたしますね。
みなさん、ご覧くださいましてありがとうございます。
この科目「名の恐怖に対する防衛術」では、魔法界の出来事が書かれた英文を唱えることで、マグル界で遭遇する恐怖に対する防衛術を、みなさんに学んでいただきます。
では、その恐怖とは何かというと、「憧れの存在の名を口にすることに対する恐怖」です。

魔法界でもマグル界でも、子どもたちは、憧れているものや興味があるものについて、純粋に口にするものです。
例えば、「なぜ宇宙が出来たのか知りたいな!」、「世界平和に貢献したいな!」、「映画の俳優になりたいな!」、「結婚して幸せな家庭を築きたいな!」、「憧れの◯◯大学に行きたいな!」などです。

しかし、多くの子どもたちは、そのうち「現実」を知って、「〇〇を目指すなんて、わたし/ぼくには無理に決まっている・・・」というように、憧れを過去へと封印し、その名前を口にすることさえ、次第になくなっていきます。
このような現象は、あるマグルの哲学者が「なぜひとびとは隷属こそが自由であるかのように自身の隷属を『求めて』闘うのだろう」と疑問に思った、魔法界でもマグル界でも見られる私たちの傾向です。

どうやら人は、「現実」を知るにつれて、憧れの名前さえ、口にすることを恐怖するようなのです。
そして、憧れの名を恐怖することで、自分の可能性にふたをし、どこか安心さえするようなのです。

ところが、偉大なるダンブルドア元校長は、Harry Potter and the Philosopher’s Stoneの中で、かつての生徒ハリー・ポッターに対して、次のように言っていました。

“Fear of a name increases fear of the thing itself.”

この言葉を、ここでの文脈に引き付けて意訳するならば、次のようになるでしょう。

「もしも君が、『どうせ自分の力はそんなに伸びないから』という理由で、例えば、マグル界の東大や京大といった大学の名前を口にするのを怖がるのなら――その時、君の力は本当に伸びなくなってしまうじゃろうな。」

たとえ周りに失笑されたとしても、自分の憧れをはっきりと口に出す純粋なあなたに、この授業でお会いできることを心より願っています。
私たちと一緒に4473語の呪文を詠唱し、勇気を吸い取るディメンターから自らを防衛し、憧れを最速で追いかけるシーカーへと、あなたもなってみませんか?

「名の恐怖に対する防衛術」担当講師より